なんで自動車保険(任意保険)に入らないといけないの?
・任意保険って入らないといけないの?
・どのくらいの人が入っているんだろう。
・「任意」なんだから入らなくてもいいよね?
と疑問に思ったあなた。
今日は
1.自動車保険の加入率がどのくらいなのか?
2.無保険車との事故に対応するためにどのような補償があるのか
について解説していきます。
無保険車との事故についての情報は少し怖いけれど、自動車保険の大切な知識です。最後まで読んでみてくださいね。
自動車保険の加入率
まずは、自動車保険の加入率について見ていきましょう。
下の表は2016年3月末における全国の平均を出したデータです。
全国計 | |
---|---|
保有車両数 | 8090万台 |
対人賠償保険 | 74.10% |
対物賠償保険 | 74.20% |
搭乗者傷害保険 | 29.30% |
車両保険 | 43.50% |
人身傷害保険 | 68% |
2016年3月時点の全都道府県の保有車両数は約8,090万台です。
そのうち対人賠償責任保険の加入者は74.1%、対物賠償責任保険は74.2%、搭乗者傷害保険が29.3%、車両保険が43.5%人身傷害保険が68%です。
最近ではじわじわと加入率が上がっていますが、それでも70%台前半です。
つまり、約25%の人が対人・対物賠償責任保険を付加していないことになります。
車両保険については半分以上の人が入っていません。
車両保険や人身傷害保険は、加害者になってしまったときや自損事故の時に、「自分」の車や体の補償をするものなので、貯金がある程度あればなんとかなります。
しかし、「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」は加害者になった時に、「相手」の車やもの、体を補償するものなので、貯金だけではなんともならないケースが多いのです。
「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」には入らないと怖いよ
事故を起こしてしまい、相手の車が大破し、ケガを追わせてしまった場合、車の修理費や治療費、慰謝料を支払わないといけません。
もし、被害者が重度の障害をおってしまったり、死亡してしまった場合は億単位のお金が必要になるでしょう。
また、ベンツなどの高級車と事故を起こしたら修理費を払えますか?
荷物を運搬中のトラックと事故を起こして、荷物が全部ダメになってしまったら、弁償できますか?
車を運転している限り、こういった事故が起こりえます。
もし、自動車保険に加入していなかったらと考えると、怖いですよね。
車両保険は必要か?
事故を起こしたり巻き込まれた際に、自分の車に生じた損害に対して支払われるのが車両保険です。
自動車保険に車両保険を付けていない人もいます。
2016年末のデータでは、56.5%の方が車両保険に入っていません!
車両保険が必要かどうかは、家計の状況や車の状況によって判断しましょう。
新車を購入したばかりなら、入ったほうがいいでですが、中古の軽自動車に無理してはいるのは無駄です。
車両保険については、こちらで詳しく解説しました。
→車両保険って本当に必要?こんな人は入らなくてもOK
必要かどうか迷っている方は、まず一括見積もりで車両保険ありなしでどれだけ保険料が違うのか確認しましょう!
また、車両保険の条件欄で「一般条件」「ワイド」などの名称がついた最も広範囲の事故で補償を得られる設定で見積もりをするものいいでしょう。
下記のようなかたは、一般条件やワイドタイプの車両保険にすることをお勧めします。
・免許を取得して間もない
・ペーパードライバーだったが再度乗り始める
・普段は運転しないが時々運転する人
このような方は思いもよらぬ状況で自分が事故を起こしてしまう可能性があります。
そんな時に多額の修理代がかかったら困る人、車は廃車になったのに貯蓄もなくローンが残ってしまう人などを助けるのが車両保険の役目です。
しかし、若い人や、初めての自動車保険に入るときは保険料が高くなってしまいます。
その上、自動車保険とともに自動車のローン支払いが始まる場合は、あまりに高額な保険料で支払えなくなっては元も子もありません。
自分が支払える保険料の範囲内で、もっとも補償内容のよい保険会社を選びたいですよね。
そのために、複数の保険会社からWeb上で見積もりをとり、補償内容がきちんと理解したうえで比較してみましょう。
しかし、見積もりを取ってみてただ金額が安いだからと加入すると、もしもの時に対応できないことが出てきたりとトラブルも起こりやすくなります。
まずは対人賠償責任保険、対物賠償責任保険、車両保険や搭乗者傷害保険などの補償について学んでみてくださいね。
搭乗者傷害保険は必要か?
自動車保険の特約で「傷害」と名の付く補償には、「人身傷害保険」と「搭乗者傷害保険」があります。
搭乗者傷害保険とは、その名のとおり「車に乗っている運転者を含む全ての同乗者のケガや障害、死亡を補償する」保険です。
人身傷害保険と同じような補償内容ですが、支払われる金額と支払時期が異なります。
人身傷害保険は基本的な補償に含まれていることが多いのですが、搭乗者傷害保険はオプションとして上乗せして付加することがあります。
では搭乗者傷害保険は必要な補償でしょうか。
登場車掌が保険は、人身傷害保険に入っていれば付けなくてもいいかもしれません。
先程のデータでは搭乗者傷害保険の加入率は29.3%と、1/3程度の加入率になっています。
搭乗者傷害保険に加入する場合のおすすめは、最低金額で付加することです。
必要な補償は人身傷害保険で支払われるので、それを補填するくらいの位置づけにしておくといいでしょう。
人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いは下記のとおりです↓
支払われる金額 | 支払いを受ける過程 | |
---|---|---|
人身傷害保険 | 事故で受けた実損額(実際に受けた損害額) ・傷害の治療に要した実費 ・死亡や後遺障害に対する損害額 ・精神的な損害や休業に対する損害額 |
左記の損害額を保険会社が確認してから支払われる ※示談交渉前でも支払いを受けられることもある |
搭乗者傷害保険 | 事故で受けた損害に対し、加入時に決めた金額で支払い ・傷害による入院や通院日数に日額をかけた金額 ・死亡や後遺障害に対し、あらかじめきまった金額 |
あらかじめ金額が決まっているため、支払いが早い。 治療の途中でも請求ができる |
実際に事故に遭うと、身体に負った傷害や自動車の修理額など、心配することがたくさんあります。
事故の際にお金の心配までしたくない、という場合はより安心な補償を得るために、人身傷害保険と搭乗者傷害保険を両方つけましょう。
人身傷害保険で実際に受けた損害額は支払われるので、搭乗者傷害保険は最低金額とするのも、1つのテです。
他人を乗せることがない場合など、後からでも人身傷害保険によって補償されることに納得できる人は、搭乗者傷害保険を省くことで保険料を抑えることができます。
保険に入らないとこんな恐ろしいことに!
バイクを含む自動車はすべて自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)に加入しなければなりません。
これは自動車損害賠償保障法で定められているため、加入していないと車検を受けられないだけでなく、法律などで処罰されます。
では自賠責保険があれば任意保険、つまり「自動車保険」は不要でしょうか。それは大きな誤りです。
自賠責保険は事故の被害者のための制度で、補償が受けられるのは対人事故のみです。
事故の被害者の身体に負った損害に対して支払われ、ひとりあたりの限度額も決まっています。
自賠責保険の内容
傷害(治療費、休業損害、慰謝料など) | 最高120万円まで |
---|---|
後遺障害 | 等級に応じて最高3,000万円まで(介護を常に必要とする場合は最高4,000万円まで) |
死亡(被害者や遺族への慰謝料、葬儀費、逸失利益など) | 最高3,000万円 |
事故率と保険金支払い平均額
警察症の交通事故発生状況のデータによると、平成28年度の事故発生件数は49万9千件です。
そのうち、死者数は3,904人、負傷者は61.8万人(重傷者は3.7万人)となっています。
年々減少傾向にはありますが、今この瞬間もどこかで事故は起きています。
保険金の支払金額の平均は3,593万円です。
これは自賠責保険と自動車保険に加入していて、自動車保険の保険金支払いがあった方のみのケースです。
死亡の場合だけ考えたとしても自賠責保険の限度額までの補償では十分ではありません。
そのうえ、自賠責保険は事故相手の身体に負った損害に対してのみの補償です。
自分が負ったケガや後遺障害などの損害、自分や相手の自動車や物に対する補償はありません。
自動車保険に加入していないと、事故の際にそれらが補償さないのです。
事故相手と自分の自動車の修理費だけでも高額になることも想定されます。
自賠責保険の限度額は軽く超えます
また、事故の加害者となり事故相手に支払わなければならない損害額が、自賠責保険の限度額を超えてしまうことは珍しくありません。
比較的軽微な事故であっても、事故相手の治療費が限度額の120万円を超えてしまうこともあります。
大きな事故の場合には、逸失利益といって事故がなければ得られたはずの被害者の利益も賠償しなければなりません。
自動車保険の保険料惜しさに未加入で、かなり高額な賠償責任を負ってしまったら恐ろしいですよね。
また、自分自身が自動車保険の必要性を理解して加入したときでも危険はあります。
どんなに気をつけていても事故に巻き込まれてしまい、相手から十分な補償を得られないことがあるのです。
そんなケースのための補償が自動車保険にはあります。
次項で詳しく解説していきますね。
自動車保険を選ぶときは、まずは一括見積もりをすることをおすすめします。
安さだけで選ぶのはダメですが、複数の保険を比較して、サービスが充実していてさらに保険料が安いところを選ぶのがポイントです!
一括見積もりを使えば、複数の保険を比較できるのであなたにピッタリの保険が見つかるはずですよ!
無保険車と事故にあったら
無保険車との事故には以下のようなものがあります。
どちらのケースでも、自分の自動車保険から補償が得られれば心強いですよね。
無保険車との事故リスクからいっても、自動車保険への加入は必要なことです。
1. 自賠責保険の期限が切れているなどの「自賠責保険の無保険車」との事故
事故相手に直接請求しなければなりません。
政府保障事業から損害のてん補を受ける事が出来ます。
※国土交通省 自賠責保険ポータルサイト 政府保障事業について(ひき逃げ・無保険事故の被害者の救済)
しかし法的に加入が義務付けられている自賠責保険にすら未加入の相手となれば、支払いが難航することが予測されます。
自分の自動車保険から補償を得られるよう、補償内容を確認しておくことが重要です。
特約によっては、弁護士などのサポートを受ける費用を自分の自動車保険で賄うことも可能です。
→弁護士費用等補償特約って必要なの?
2. 「任意保険の無保険車」との事故
相手の自賠責保険によって限度額までは補償を得ることができますが、自賠責保険は身体に負った損害に関することのみの補償です。
自動車など物に関する補償は、自分が加入している自動車保険の内容次第になります。
相手が無保険車で十分な補償が得られないときのために、自動車保険にはいくつかの特約が用意されています。
特約の扱いは保険会社によって、オプションとして付加したり、基本的な補償となっていたりバラバラです。
全国の自動車で2割強、約2103万台が対人・対物賠償責任保険に未加入です。
相手が無保険車だったときのことも考慮した上で自動車保険を選びましょう。
その際に見るべき補償は次の3つです。
1. 無保険車傷害特約
無保険車であったり、その補償内容が不足している自動車との事故で、亡くなってしまったり後遺障害を負ってしまったときのための補償です。
相手が自賠責にも自動車保険にも加入していなかった場合、自分の自動車保険に人身傷害補償が付いていた場合は、そちらから先に補償されます。
自動付帯される保険会社がほとんどです。
(自動車共済の場合には、「無共済車」と表記されることもあります。)
2. 車両保険の無過失事故に関する特約
駐停車しているときの接触事故や、センターラインを越えてきた相手との事故、赤信号無視、追突などで自分に過失がない事故が無過失事故です。
相手が100%悪く自分に過失がない「無過失事故」のときに、自分の車両保険を使用できる特約で、相手が無保険車のときにも対象となります。
通常は車両保険を使用すると等級が下がり翌年の保険料が上がります。
この特約が適用される事故では、車両保険を使用しても等級が下がりません。
ただし、この特約が適用となる事故で保険金を受け取ると、翌年も同じ保険会社で更新しなければならないルールがあります。
違う保険会社へ切り替えてしまうと、通常の事故扱いで等級が上がってしまいます。
代理店型の自動車保険での扱いが多かったのですが、通販型でも取り扱っていることがあります。
車両保険を付けると自動的に付加されることが多くなっていますので、自動車保険を比較するときに見比べてみましょう。
3. 弁護士費用特約
無保険の事故相手に対して交渉するとき、相手がなかなか示談に応じないこともあります。
そんなときに、相手に対しておこなう損害賠償請求を弁護士に依頼した場合の費用を負担する特約です
訴訟費用や仲裁、和解、調停などに関わる費用では、1事故、被害者1名につき300万円を限度とした補償内容がほとんどです。
法律相談や書類作成費用なども同じく1事故、被害者1名につき10万円まで補償されます。
まとめ
「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」の加入率は約75%です。
私は、この加入率は少ないと考えています。
車は凶器です!
「私は大丈夫!」と過信はよくありません。
体調がすぐれないときに運転することもあるでしょう。
ほんの一瞬目を離したすきに、前の車がキューブレーキをしたり自転車が出てきたりと、いつどんな事が起こるのかわかりません。
車に乗る以上は最悪のケースを想定して置かないといけません。
そのためには、自動車保険(任意保険)には加入しておいたほうがいいでしょう。
確かに、任意保険料は高いです。
免許取りたてで等級が低い場合は、年間に10万円以上の出費になります。
しかし、それは車に乗る以上必要な費用と考えましょう。
もし、任意保険に未加入で事故を起こしてしまったら、それこそ人生おしまいです。
数千万~億単位の賠償金が発生することもあり、「保険に入って無くてお金がありません・・・」では通用しません。
また、事故にあった時に相手が保険に加入してない場合もかなり面倒です。
自動車保険に入っている自分の方が損害を受けることもあります。
そうならない為には、しっかりした補償内容の自動車保険にしておくことが大切です。
特約でカバーできることも多いので、補償内容はしっかり確認しておきましょう!
無保険車傷害、車両保険の無過失事故に関する特約、弁護士費用特約などは確認し、保険会社ごとに見比べるのがポイントです。
オプションとして付加可能な保険会社もあれば、そもそも取扱いがないなど、保険会社によって違いがあります。
見積もりなどで比較してみてくださいね。
自動車保険ってどこがいいの?
「補償内容や特約ってどう決めたらいいの?」
「安い保険がいいけど事故対応が心配」
とどの保険がいいのか迷っているなら、まずはこちらを御覧ください。
→賢い自動車保険の選び方。もしもの時に後悔しないために
え、5万円も!?自動車保険を見直そうと思ったら
と考えているなら、まずは一括見積りをしてみましょう。
複数社を比較することによって、自分に必要な保険がわかり、しかも保険料を安くできるかもしれません。
一括見積を利用することによって、10%の人が5万円以上安くなっていますよ!
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