車両保険の免責っていくらに設定すれば一番いいの?
突然ですが、車両保険って使ったことありますか?
僕は免許を取って16年ほどになりますが、今まで車両保険を使ったのはたった1回です。
たった1回の15万程度の修理のために、毎回高い車両保険を支払うのってバカらしいな・・と思うこともあります。
でも、万が一のことを考えると車両保険は外せないのです。
ちなみに、車両保険の加入率は56%だそうです。
自動車保険節約を考えたときに、一番効果が高いのは車両保険を外すことでしょう。
車両保険は保険料の半分近くを占めることがありますので、外すだけで半額になります。
しかし、車両保険を外してしまうともし事故を起こしたときに、自分の車の修理代絵をすべて支払うことになります。
ちょっとこすった、ぶつけた程度なら良いですが、半壊や全壊となるとかなりの金額になりますよね。
車両保険は外したくないけど、もうちょっと保険料を安くしたい方は「免責」を検討してみましょう!
車両保険は免責を付けるといくら安くなるの
そもそも、車両保険に免責を付けても大して安くならなければ、敢えて制限を設ける意味はありません。
実際にはどれくらい安くなるのでしょうか?
まず、免責には設定する金額にいくつかのパターンがあります。
多くの自動車保険では、次の4つの中から選ぶことになります。
0-0 | 1回目0円・2回目以降0円(免責なし) |
0-5 | 1回目0円・2回目以降5万円 |
5-10 | 1回目5万円・2回目以降10万円 |
10-10 | 1回目10万円・2回目以降10万円 |
このそれぞれによって割引金額が違っていますが、免責なしの場合と比べると、「0-5」が3,000円程度、もっとも大きな「10-10」で15,000円程度の割引になります。
この割引金額が大きいと見るか小さいと見るかはそれぞれです。
そのため、他の特約を外すなどした方が、割引効果が高い場合もあります。
しかし、免責をつけると費用対効果が高いということが多いのです。
自動車保険を選ぶときは、まずは一括見積もりをすることをおすすめします。
安さだけで選ぶのはダメですが、複数の保険を比較して、サービスが充実していてさらに保険料が安いところを選ぶのがポイントです!
一括見積もりを使えば、複数の保険を比較できるのであなたにピッタリの保険が見つかるはずですよ!
免責とは?金額はいくらがいい?
免責による費用対効果が大きいと言われても、そもそも免責がなんのことだか分からなければ意味がありません。
免責とは
免責というのは、「免責金額に設定した金額までは、自己負担します」という約束です。
たとえば、自損事故を起こして30万円の修理費用がかかったとします。
このとき車両保険を使えば30万円の保険金がおりますが、もし免責金額を5万円に設定している場合、5万円は自己負担し、残りの25万円の保険金がおりることになるのです。
また、車両保険の免責金額は、保険期間中の初回の事故と2回目以降の事故で、免責金額を別に設定できます。
すでに紹介している「0-5(1回目0円・2回目以降5万円)」というパターンであれば、初回は免責なし、2回目以降は5万円の自己負担となるのです。
免責金額はどうやって決めるの?
免責金額を決める方法は、人それぞれです。しかし、一定の考え方はあるでしょう。
そもそも、事故を起こしたときに自分の車の修理に1円も負担したくないのであれば、保険料は上がりますが、免責0にすべきでしょう。
保険料の節約がもっとも重要だとしているのであれば、10-10にすることで効率よく保険料を下げられるでしょう。
なにより、免責を付けるのであれば、保険料と自己負担のバランスをどうすべきかを考えることになります。
「もしものときの出費を抑える」もしくは、「毎年の固定費を抑える」のどちらを選ぶかということになるでしょう。
免責は10-10がおすすめ!その理由は?
結局のところ、免責を付ける理由は保険料の節約です。
そう考えれば、起こすかどうか分からない事故時の負担を下げることではなく、確実に持っていかれる金額を下げる方が確実でしょう。
つまり、保険料を重視するのであれば、もっとも割引率の高い10-10の免責を付ければ、それだけで相応の保険料の節約ができるのです。
もちろん、ここで急に「もしも」のことを考えて5-10を選んでしまう人もいますが、それはあくまでもバランスです。
「事故を起こさない」と考えるか、「事故を起こしても軽微なキズ程度で済む」と考えるかの違いということです。
免責を付けていて自己負担がないケース
免責を付けていると、必ず自己負担が発生するかというと、実はそうでもありません。
免責金額を自己負担しない(実質負担しないことになる)場合もあるのです。
この点を考慮すると、ますます免責は付けておいた方がいいと思えるでしょう。
全損だと免責は関係ない
相手のいない事故である自損事故の場合は、基本的に免責金額を負担することになります。
しかし、もし車が全損して自走できなくなった場合や、修理代が車両保険の保険金額を上回った場合、免責金額の自己負担は不要なのです。
これは、全損の場合に、保険会社が、その車を車両保険の保険金額で買い取ることになっているからです。
そのため、免責の自己負担を負うことなく、車両保険の満額を受け取ることになります。
なお、車の所有者は保険会社になりますので、勝手に処分することはできなくなります。ご注意ください。
車対車の事故だと免責は相手が払ってくれる
実は、車を相手とした事故についても、相手にも過失のある事故の場合は、免責金額の自己負担がなくなる場合があります。
これは、相手の過失分の支払いについては免責金額から優先的に充当されるためです。
たとえば、10-10の免責で、過失割合が4:6の事故を起こしたとします。こちらの車の修理代は60万円、相手の車の修理代が50万円の場合を考えてみましょう。
こちらから支払う金額は、50万円の4割ですから、20万円です。そのうち、免責金額の10万円を負担し、残りの10万円が保険から支払われます。
もちろん、相手も過失割合に沿ってこちらの修理費を負担します。
その金額は、60万円の6割の36万円です。そこから26万円が保険会社に支払われ、免責で支払った10万円が手元に返ってくるのです。
もちろん、保険会社からは修理代60万円がこちらの車両保険の保険金として支払われます。
過失割合によっては、多少の自己負担が出てくる場合はありますが、自己負担をせずに済む場合が多いでしょう。
10万円程度なら車両保険を払わない方がいいかも
そもそも、自損事故を起こして、その損害が10万円程度だった場合、車両保険を使うべきではないかもしれません。
もちろん、修理費用を準備できない場合で、かつそのままでは車を走らせることができない場合(フロントガラスの破損など)は、車両保険を使ってでも修理をした方がいいでしょう。
しかし、そうではない場合は、車両保険を使うことでその10万円よりも大きなマイナスを被ってしまう可能性が高いのです。
等級ダウンでいくら高くなるのか?
現在、車両保険を使う事故は、3等級ダウン事故に分類されています。
つまり、たとえ10万円程度の修理費用の事故であっても、車両保険を使ってしまうと次回の契約時の等級が3ランクもダウンします。
その上3年間は事故有等級ですので、割引率が低い状態になってしまうのです。
具体的に、どれくらい保険料が違うのか、車両保険を使った場合と使わなかった場合で比べてみましょう。
その前に、現在の一般的な等級表を紹介しておきます。
等級 | 割引/割増率 | |
---|---|---|
無事故等級 | 事故有等級 | |
1等級 | 64% | |
2等級 | 28% | |
3等級 | 12% | |
4等級 | -2% | |
5等級 | -13% | |
6F等級 | -19% | |
7F等級 | -30% | -20% |
8等級 | -40% | -21% |
9等級 | -43% | -22% |
10等級 | -45% | -23% |
11等級 | -47% | -25% |
12等級 | -48% | -27% |
13等級 | -49% | -29% |
14等級 | -50% | -31% |
15等級 | -51% | -33% |
16等級 | -52% | -36% |
17等級 | -53% | -38% |
18等級 | -54% | -40% |
19等級 | -55% | -42% |
20等級 | -63% | -44% |
10等級で保険料が66,000円の人が自損事故を起こしたとします。
修理代が10万円だったため、自腹で支払いました。
その後仮に5年間無事故だったとすると、事故を起こした翌年からの保険料は以下のようになります。
翌年保険料→63,600円(11等級の保険料)
翌々年保険料→62,400円(12等級の保険料)
3年目保険料→61,200円(13等級の保険料)
4年目保険料→60,000円(14等級の保険料)
5年目保険料→58,800円(15等級の保険料)
合計 306,000円
車両保険を使わなかったため事故としてカウントされませんので、等級が上がって保険料は下がっていきます。
次に、事故の修理に車両保険を使った場合を見てみましょう。
翌年保険料→96,000円(事故有7F等級の保険料)
翌々年保険料→94,800円(事故有8等級の保険料)
3年目保険料→93,600円(事故有9等級の保険料)
4年目保険料→66,000円(10等級の保険料)
5年目保険料→63,600円(11等級の保険料)
合計 414,000円
いかがでしょうか、等級が下がった上に、翌年から3年間は事故有等級ですので、保険料は急激に上がってしまいます。
それが元に戻る4年目までには、保険金として受け取った10万円はほぼ相殺されてしまうことが分かるでしょう。
もちろん、その後の保険料も高いままですので、車両保険を使わなかった場合に比べて、明らかに多く保険料を支払うことになります。
等級などによって保険料は多少変わってくるので、担当者さんに確認してみるのが一番わかり易いでしょう。
ただ、10万円程度までは自腹で支払った方が良い場合が多いでしょう。
そのため、最初から自腹のつもりで10万円の免責を付ければ、保険料自体を下げることができますので、同じ補償内容でよりお得に保険をかけることができるわけです。
まとめ
保険は、自分が払いきれないような大きな事故に対する備えをする「もしものとき」のためにかけておくものです。
しかし、その考え方を小さな事故にまで拡大してすべてをカバーしようとすると、保険はとても効率の悪いものになってしまうでしょう。
そんなとき、やみくもに拡大するのではなく免責を付けることで、必要とする補償にしつつ保険料を下げることができる可能性があるのです。
・免責は、保険金の一部を自己負担することで、保険料を安く抑えることができるもの
・全損事故の場合、免責は適用されない
・車対車の事故の場合、過失割合によっては、相手からの支払いで自己負担分がチャラになる
・自損事故の修理費用が免責金額の最高額である10万円程度だった場合、車両保険を使うと将来的に損をする場合が多い
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